今回から、USCPAの実際の試験で感じたポイントを幾つか書きたいと思います。
私は、FAR→AUD→BEC→REGという順番で試験を受けました。先ず基礎科目であるFARを学び、続いて比較的勉強量が少ないAUD、BECを受けて、最後に細かな暗記も必要になるREGを受験する、という順番です。受験生の中でも、こうしたパターンの方は多いのではないでしょうか。
それぞれの試験を受ける中で、私が強く意識するようになったことは、次の3点です。
- あまり出てこないマイナーなトピックも必ず出題されるため、焦らないように普段から準備を進める
- 選択式(MC)に時間を使いすぎず、シミュレーションの解答時間を十分に残す
- 答えられなくても、最後は採点されない問題だと割り切る
1つ目は、以前の繰り返しになりますが、試験ではこれまでの学習であまり出てこないトピックも必ず遭遇します。そのために、マイナーなトピックを含めて過去問を一通り学習しておき、マイナーな問題に遭遇しても焦らないようにするのが大事だと思います。
例えば、私の場合は、各科目で一般的な問題に加えて、以下のような問題も出ました(AUDは、ほとんど一般的な問題でした。)
- FAR: 公会計全般(Government、NPO)、Frameworkの内容、EPSの計算
- BEC: Standard deviationの比較、Gordon modelの内容、Cash collection daysの計算、新興国のSales strategy、COSOと付く問題多数
- REG: Roth IRAのメリット・使用できない条件、本務・パートタイムの勤務先がある場合に交通費が控除できる範囲、道路の雪かきをお願いした経費の扱い、外国税控除の計算
ここで強調したいのは、これら全てに回答できるようにしておくということではなく、「焦らないようしておく」ということです。
全ての問題を回答できるようにするのは効率も悪く、また出題範囲も少しづつ変わるため現実的ではありません。また、これら問題もよく読めば詳しい知識がなくとも答えられるものも多いです(BECの"COSO関連"の問題が良い例で、COSOと付いていますが実際には関係ない、ひっかけ問題も多く含まれています。)
しかし、こうした問題に出会った時、一度もやったことがなければ「知らない問題が出た」と焦ってしまい、その後の問題や時間配分にも影響が生じてしまいがちです。一方で、普段の学習の中で取り組んでいれば、「これはひっかけ問題だ」「仮に答えられなくても配点は低い」など落ち着いて対応できるようになります。
そのため、試験には必ずマイナーなポイントが出るという想定で、本番でも焦らないように普段から準備を進めることが大事です。
次回以降、残りの点についても経験を交えて触れたいと思います。